2011年7月1日金曜日

「あなたの値段はいくら?~21世紀の適職がわかる」

2000年の初めに発売したのが、この「あなたの値段はいくら?」。
ネットで「あなたの値段」というサイトがあり、質問にYES/NOで答えていくと、その人の値段が出るというものでした。

若い女性編集者から「面白いのでやってみませんか?」と言われ、早速チャレンジしたところ、彼女よりずっと安い値段になってしまったのです。
これは面白い、と即断即決。サイトの運営者に連絡を取らせると、出版はできませんとの話。なんでも、根拠がなにもないからだ、と。

それでも本を作りたいと思ったので、中学・高校の同級生で、中央大学総合政策学部の小林秀徳教授に頼み込みました。
「人間に値段をつけることはできないか?」と。

「できるかもしれないよ」
小林教授は即断即決で言ってくれました。1ヶ月間、時間がほしい、と。

1900年代の最後の年に企画して、2000年代の最初の年に出版。ワンコイン・ブックにしよう、と決めました。
50の質問にYES/NOで答えるだけの、簡単なやり方がよかったと思います。発売と同時に、売れ切れ店が続出。最終的に、20万部のベストセラーになりました。

売れたのは、評価方法のオリジナリティが決め手となったように思います。しかも、高学歴とか高収入の人が必ずしも、高い値段がつくわけではないというのも、面白いところ。

これに目をつけたのが、インターネット会社のサイバード。元アミューズの社員がいたこともあり、話がとんとん拍子に進んで、携帯電話サイトでの有料課金が決まったのです。
ドコモのiモードでサービスを開始したところ、オープン1週間目で、あまりのアクセス数のためサイトがパンク。大人気コンテンツとなったのです。

この「あなたの値段」という一冊の本を出版したおかげで、その後の僕自身の仕事にも大きな影響がありました。
値段シリーズは「彼の愛情はいくら?」「ふたりの値段」「上司の値段はいくら?」「先生の通信簿」と続けて出版。デジタルコンテンツの蓄積ができることになっていきました。

いまでもiモードの占いサイトで、アミューズが運営しています。ひとつのコンテンツが10年間にわたって稼いでいるのは、たいしたものだと思います。
この変化技で面白いコンテンツがいくつもあるのですが、また発表する時期があるような気がしてなりません。

HAPPY DAYSを実現させてくれるコンテンツは、いまでも身近なところにあると思っています。アプリで作るのか、紙の本にするのか、それとも両方でやるのか……。
お楽しみはこれから、です。面白いコンテンツを待っていてください。

ノアズブックス 編集長 HIDEO K.

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