2012年9月18日火曜日

ニッポン放送のラジオ番組に電話で出演


 昨日(9月17日)の13時から16時まで、ニッポン放送で特番があり、そこで吉村達也さんの遺言が取り上げられました。
 番組タイトルは『三菱UFJ信託銀行プレゼンツ 秋元康プロデュース「遺言の下書き~最期に伝えたいこと』。
 パーソナリティは、鳥越俊太郎さん。

 吉村さんから遺言を託された立場として、ぼくに番組出演依頼がきたのです。





 10日ちょっと前に、ニッポン放送の後藤さんという方から、いきなり電話がかかってきました。吉村さんの遺言を番組で取り上げるので、何か話をしていただけないか、と。


 昔からお付き合いのある、お世話になった放送局ですから、むげに断るわけにはいきません。ニッポン放送の専務は大親友ですし、吉村さんの本のパブにもなりそうだし、と引き受けました。

 14日の金曜日、ニッポン放送の後藤氏からQシート(番組進行表)とぼくのコーナーの原稿がメールで届きました。
 ほんの7分くらいのコーナーで、電話での出演だから、軽く考えていたのですが、いざ当日になると、朝から、なぜか緊張している自分がいるのです。

 パーソナリティの鳥越さんが聞いてくることは、以下の三点。
・「遺言」発表までの経緯を教えてください。
・限られた「生」の中での仕事。お近くで見ていて、いかがでしたか?
・吉村さんの作品、犯人が明かされていないミステリー小説もあるとか?~「遺言」にあった「QAZ(キュー・エー・ゼット)」。

 番組が始まる前に『ヒマラヤの風にのって』を読み返しました。

 吉村さんが語りかけているような気がしてなりませんでした。

 そして、本番。電話の向こうから、吉村さんの遺言を読む声が聞こえてきます。

 みなさん、こんにちは。長らくごぶさたしておりました。
 突然ですが、私はこの度、死んでしまいました。
  なお、QAZ(キュー・エー・ゼット)の正体、魔界百物語の真相、私の葬儀の段取りなど、詳細については後日お知らせ申し上げます。


 それを聞いていると、思わず涙ぐんでしまいました。涙もろくなっている自分を再認識。

 鳥越さんが、ぼくの名前を呼びます。そして、段取り通りの質問が……。

 ほんの5分くらいだったのでしょうが、何を話したのか、あまりよく覚えていません。

 家人に聞くと「えー」が多かった、と言います。滑舌もわるくなったね、と。

 そして、宮本さんからも電話が……。7日の金曜日にあったとき、ぼくが出演すると話したことをすっかり忘れていたようで、自宅で聞いていてびっくりした、と言うのです。

 お互い、物忘れがひどくなったね、と慰め合い。歳はとりたくないものだ、と。

 どうだった? と聞くと、わかりやすかったよ、と言ってくれました。持つべきものは友だちです。

 昨日は偶然、17回目の結婚記念日。夜は腰越にある馴染みのお寿司屋で、日本酒を冷やで三合。吉村さんの話を家人としながら、すっかり酩酊してしまいました。お寿司屋を出てからの記憶があまりないのです……。情けない。

 吉村さんのことを思い出すたび、いまでも、吉村さんがいなくなったとは信じられない思いです。吉村さんが何かあるたびに、語りかけてくれる気がしてなりません。吉村さん、またね。

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