2011年7月4日月曜日

地球ゴージャスの劇場用パンフレット

岸谷五朗・寺脇康文の二人が作っている企画ユニット「地球ゴージャス」。
毎年のようにプロデュース公演を行なっていたのですが,その劇場用パンフレットの製作をお手伝いするようになりました。マネージャーの白石くんから頼まれたのだと思います。


1999年2月の第3回公演「地図にない街」から、2004年の第7回公演「クラウディア」まで5冊のパンフレットを製作。
芝居のパンフレットとしてはクオリティが高く,限られた上演期間にもかかわらず増刷になったこともありました。我ながら、誇れる仕事のひとつ。

本作りのノウハウを生かしたパンフレットは、どれも好評でした。



岸谷五朗さんとは何年か前に,三菱自動車のリクルートビデオでお世話になったこともあり,知らない仲ではありませんでしたが、本格的な仕事は初めて。
「地図にない街」の撮影は,斉藤清貴カメラマンに依頼。横浜の金沢八景の沖にある無人島「第2海堡」を撮影場所に。

不思議な世界を創りだした写真と、デザイナーの山岡茂さんの力で,これまでにない芝居のパンフレットが出来上がりました。
ポスターの写真合成に苦労したのが、いまとなっては懐かしく思い出されます。まだ、写真がデジタルの時代ではなかったのですね。

第4回公演「さくらのうた」は、五郎ちゃんから「とにかく大きなパンフレットにしたい。その大きなのを持った人で、渋谷の街をいっぱいにしたい」というコンセプト。
持ち運びにくい大きさに、賛否両論だったかもしれません。ロケ場所はポスターが千葉の館山にある小学校,パンフレットは群馬県吾妻郡中之条町にある廃校となった学校。

第5回公演「クインテット」は2001年1月、赤坂にある小さな劇場「シアターVアカサカ」だったので、パンフレットもコンパクトなものに。
A5版のハードカバーで、単行本のような作りにしました。表紙は、五郎ちゃんの手のアップ。五郎ちゃんのお母さんは、見た瞬間に誰の手かわかったそうです。
このパンフレットは,すぐに増刷になりました。それだけ出来も良く,観客動員数は少なくても,来た人はみんな買ったんじゃないかというほどの売上!?

第6回公演「カルテ」は、写真集みたいなパンフレットがコンセプト。
岸谷・寺脇と、高島礼子さん、西村雅彦さんの4人で、ビジュアルに凝ったパンフレットを目指したのです。なかなかのできばえだった、と自負しています。
ちなみに、ポスター用のため,病院の手術室の写真を撮りにいきました。家人の杏雲堂病院。感謝です。

第7回公演「クラウディア」は、とにかくゴージャスなパンフレットを作ろうということでスタート。贅沢な作り。予算を使い切ったような……。
本田美奈子さんの最後の舞台になったこともあり、感慨深いものがあります。


このときから、公演後に写真を撮って、パンフレットを買った人に、小冊子にして送るというサービスを始めたんじゃないかな。いまでも続いているのかな……。

芝居のパンフレットの限られた予算で、どこまで面白いものが作れるのか,チャレンジできたのは、とても楽しかった。次世代に何かを残せたような気もしています……。
五郎ちゃんとは,単行本を作ろうね,小説を書こうね,と約束していたけど、いまだ実現には至っていません。それがとても残念。

ノアズブックス 編集長 HIDEO K.

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